グリーンレジリエンス
自然の恵みを活用し、災害を減らし、災害から立ちあがる。
レジリエンスは防災・減災のキーワードです。
レジリエンスとは、災害への抵抗力(災害を減らし、災害時に柔軟に対処し、災害から速やかに回復する能力です)
熊本地震を体験して、被災時には個人やコミュニティが身の回りにある自然資源をうまく活用することによって、被災時の環境は劇的に改善し、レジリエンス(回復力、抵抗力)が高まることを実感しました。温故知新をベースに自然資源を活用するグリーンレジリエンスは被災時の基本となる考え方であり、取り組みが重要です。
①ブルーストック •水を貯めること、自然の水を活用すること
②グリーンストック •自然資源を食料や燃料として活用すること
③グリーン減災 •自然資源を上手に活用して減災すること
④レジリエンスネットワーク •自然資源を活用しやすくするための環境を作ることと
⑤テクノロジー •ブルーストック、グリーンストック、グリーントランスポーテーションを支える技術
⑥サバイバルトレーニング •自然資源をうまく活用するための訓練やその実践
①ブルーストック
•水を貯めること、自然の水を活用すること
•避難所や家庭での雨水貯留は断水時にトイレ用水や生活用水として利用でき大きな力を発揮する。自然の沢水や湧き水も非常用水源となる。場所を確認し、確保しておくことが重要。
•雨水貯留、沢水、湧き水、温泉
②グリーンストック
•自然資源を食料や燃料として活用すること
•熊本地震では家庭内に食糧、周辺に樹木があるにもかかわらず活用されなかった。これらをグリーンストックの観点から再評価されなかった。
•家庭内の食料、農地や家庭菜園の食料、薪
③グリーン減災
•自然資源を上手に活用して減災すること
•熊本地震ではブロック塀の危険、断層の上に家屋が存在することに危険が如実であった。温故知新の自然資源による減災は重要。
• 生垣、水防林、防風林、砂丘、公開緑地、断層からの退避
④レジリエンスネットワーク
•自然資源を活用しやすくするために色々な人がつながること
•自然資源を活用するためには、自然資源のことを理解し自然資源をつなぐ人々の連携、連携を図るための拠点、それらを結ぶための移動手段などが重要である。
•人のネットワーク、連携拠点、自転車、リヤカー、カヤック、馬、子供の遊び場、ペットの居場所
⑤グリーンレジリエンス・テクノロジー
•ブルーストック、グリーンストック、グリーントランスポーテーションを支える技術
•災害時には分散型・自立型のグリーンテクノロジーでないと活用できない。現代のテクノロジーにより、その機能を強化し、レジリエンスをさらに高めることができる。
•自立型の太陽光発電、太陽熱、雨水の浄水器、高性能薪ストーブ、電動自転車、電動リヤカー
⑥グリーンサバイバルトレーニング
•自然資源をうまく活用するための訓練やその実践
•現代人のサバイバル能力は著しく劣化している。災害時に自然資源を活用でするために防災教育、環境教育を進化させる必要がある。
•災害時に火、水、電気の利用方法を知る、炊き出しの練習、体力の維持、排せつ処理、チーム理論の学習