流域治水における「遊水の用意」
流域治水は従来型の治水と大きく異なります。従来型治水が河川に集まった水をマネジメントする手法であるのに対して、流域治水は流域内のすべての場所を対象として水をマネジメント(特に治水管理)する手法です。そのために、加藤清正の治水5訓(大木土佐の治水5訓)の中で指摘していた、遊水...
分散型の雨水管理(2)
治水のことについて考えてみたい。先ほどの続きで、60坪(200㎡)の敷地に時間雨量100㎜の雨が降った場合、敷地全体に均等であればたった10㎝の深さにしかならない。しかし量的には20㎥の雨が降ったことになる。現在都市の雨水排水は下水道設備が担っているので、庭に浸透しない雨は...
分散型の社会における雨水管理
いわゆる第4次産業革命が進展する中、分散型の社会への移行は着実に高まっている。自動運転、ネットショッピング、遠隔医療、3Dプリンターそれらは、確実に分散型社会へ寄与するものである。第4次産業革命とは、コンピューターが社会に入り込む時代であり、AIに代表される革命である。...
加藤清正の治水五則
熊本で川の仕事をしていると、加藤清正の名前をしばしば聞く。400年も前にも関わらず驚くべきことである。清正は治水五訓を残しているのであるが、これがなかなか素晴らしい。その内容を見てみたい。 一、水の流れを調べる時に、水面だけではなく底を流れる水がどうなっているか、とくに水の...
日本湿地学会
今日は日本湿地学会です。東京農工大学にいますが、素晴らしい校舎です。日本湿地学会は文理融合の学会で幅広い発表が行われています。
河川工学とはどういう学問か?
河川工学の試験で学生に「河川工学とはどういう学問か?」と問いかけたところ、大変、素晴らしい回答がありました。ご紹介します。 「河川とは限られた空間において、攪乱と復元が繰り返され、山域から海域までが1つの連続体となっている。その中で、生物多様性が形成され、人々は河川を利用し...